カンボジアでのフードバンクの活動を振り返って

FOOD

フードジャーナリスト井出留美さんの著書「賞味期限のウソ」を拝読しました。

以前、私はカンボジアの日系大手スーパーでの勤務時に店舗のフードロス削減のためフードバンクの活動をしていました。

前日に販売していてまだ食べられるベーカリーや、日持ちする賞味期限前の加工商品を集めて、カンボジア現地の児童施設に寄付をする活動です。

バイヤーの真骨頂でもある食品安定供給とは難しく、

お客さんがいつでも、好きな数だけ、好きな商品を買うことができる売場」を維持するのコストとして、

どうしても発生してしまう食品ロスが発生していました。

「食品が不足しているこの国で、食べ物を捨ててはならない」という経営の方針のもと、

私も自分自身にできるエシカル消費の仕組みを作るため、現地のNPOと協力し、フードバンクの取り組みを立ち上げました。

当時加工食品部門のバイヤーを担当しており、賞味期限前の商品は特に、お菓子が多く集められました。

ですが、寄付先の施設には小学校低学年から中学生くらいまでの成長ざかりの子供たちが多く、フードバンクの活動でお菓子を寄付する一方、

この成長期の子供たちにはお菓子ではなく、もっと栄養のある食べ物を寄付できたらいいのに、と自分自身のフードバンクの活動への負い目や無力感を感じていたのを思い出しました。

この本で著者の井出留美さんの「100%の理想論ではなく、10%でもいいから行動に移す」という言葉が心に残り、

あの時の自分自身の無力感や負い目が晴れ、筆者の井出さんの言葉に救われた思いがします。

「不完全でもいいから前へ」「10点でもいいから行動に移す」という姿勢と、

10%の行動力に自信をもって、どんどん行動していきたいと思います。

大量生産大量消費のこのアンバランスな世界への挑戦として、

日本でのフードバンクの取り組みにも参加したいと思います。

📕興味のある方はぜひ読んでみてください!

【参照】賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか (幻冬舎新書)

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